管理業務主任者試験の試験科目・出題内容とは?5つの分野を詳しく解説

管理業務主任者試験では、マンション管理に関する法律だけでなく、管理組合の会計や建物・設備の維持・修繕など、幅広い分野から出題されます。

そのため、試験対策を始める前に、どのような分野を勉強する必要があるのかを把握しておくことが重要です。

この記事では、管理業務主任者試験の出題範囲と、それぞれの分野で問われる内容について解説します。

管理業務主任者試験の出題範囲

管理業務主任者試験の出題範囲は、大きく5つに分けられます。

  1. 管理事務・管理者事務の委託契約
  2. 管理組合の会計
  3. 建物・附属施設の維持・修繕
  4. マンション管理適正化法
  5. その他の管理事務

それぞれ法律だけでなく、実際のマンション管理業務に関係する知識が含まれています。

① 管理事務・管理者事務の委託契約

1つ目は、管理事務や管理者事務の委託契約に関する分野です。

マンション管理会社が管理組合から管理業務を委託される場合、管理会社と管理組合との間で管理委託契約を結びます。

この分野では、契約に関する法律上の知識や、マンション標準管理委託契約書などについて学びます。

具体的には、次のような内容が関係します。

  • 契約の基本的な考え方
  • 委託契約に関する民法上の知識
  • 管理委託契約の内容
  • 管理会社が行う管理事務
  • 管理委託契約書に関する知識

管理業務主任者の独占業務である重要事項の説明などにも関係するため、資格の仕事内容と結びつきが強い分野です。

② 管理組合の会計

2つ目は、管理組合の会計に関する分野です。

マンションでは、区分所有者から集めた管理費や修繕積立金などを管理組合が管理しています。

そのため、管理業務主任者には、管理組合の収入や支出、出納などに関する知識も求められます。

主な内容としては、次のようなものがあります。

  • 管理組合の収入・支出
  • 管理費や修繕積立金
  • 会計処理
  • 簿記
  • 財務諸表

会計分野では、法律とは異なる知識が必要になるため、苦手に感じる人もいる分野です。

一方で、基本的な会計の仕組みを理解することで、管理組合のお金の流れを把握しやすくなります。

③ 建物・附属施設の維持・修繕

3つ目は、マンションの建物や附属施設の維持・修繕に関する分野です。

マンション管理では、建物を適切な状態に維持するため、定期的な点検や修繕工事などを行います。

管理業務主任者試験では、こうした維持・修繕に関する知識も問われます。

主な内容は次のとおりです。

  • 建築物の構造や概要
  • 建築材料
  • 建築物の部位
  • 建築設備
  • 建築物の維持保全
  • 建築物の劣化
  • 修繕工事
  • 修繕工事を実施するための手続き
  • 建築基準法や消防法などの関係法令

建物だけでなく、電気設備や給排水設備などの建築設備についても学習します。

マンション管理の仕事では、実際に修繕工事を行う専門業者などと関わることもあるため、建物や設備について基本的な知識を持っておくことが重要です。

④ マンション管理適正化法

4つ目は、マンション管理適正化法に関する分野です。

マンション管理適正化法は、マンションの管理の適正化を推進するための法律です。

管理業務主任者の資格制度やマンション管理業者に関する規定など、管理業務主任者の仕事と直接関係する内容が含まれています。

この分野では、法律の条文だけでなく、制度の仕組みや管理業務主任者に関係する規定について理解することが重要です。

また、マンション管理適正化指針についても出題範囲に含まれます。

⑤ その他の管理事務

5つ目は、上記4分野以外の管理事務に関する知識です。

代表的なものとして、建物の区分所有等に関する法律があります。

区分所有法は、マンションのような区分所有建物について、所有者同士の権利関係や管理の仕組みなどを定めた法律です。

この分野では、例えば次のような内容を学びます。

  • 管理規約
  • 集会
  • 区分所有者の権利・義務
  • 管理組合
  • マンション管理に関係するその他の法律

マンション管理を理解するうえで重要な法律分野の一つです。

管理業務主任者試験は法律だけではない

管理業務主任者試験というと、マンション管理に関する法律を勉強する試験というイメージを持つ人もいるかもしれません。

しかし、実際の出題範囲は法律だけではありません。

会計や建物・設備、管理委託契約など、幅広い知識が必要になります。

そのため、学習するときには法律分野だけに偏らず、それぞれの分野を一通り勉強することが大切です。

宅建士試験との違い

管理業務主任者試験と宅建士試験は、どちらも不動産に関係する資格ですが、出題内容には違いがあります。

宅建士試験では、不動産取引に関する法律や税などが中心となります。

一方、管理業務主任者試験では、マンションの管理に関係する法律に加えて、会計、建物・設備、管理委託契約などが出題されます。

そのため、宅建士の学習経験がある場合でも、管理業務主任者試験では新たに学ぶ分野があります。

一方で、民法など一部の法律知識には共通する部分もあります。

マンション管理士試験との共通点

管理業務主任者試験とマンション管理士試験には、マンション管理に関する法律など共通する分野があります。

そのため、両方の資格を目指す場合には、学習した知識を相互に活用できる部分があります。

ただし、それぞれ試験の目的や出題範囲には違いがあるため、同じ勉強だけで両方に対応できるわけではありません。

試験勉強では出題分野を把握することが重要

管理業務主任者試験では、複数の分野から幅広く出題されます。

そのため、勉強を始める前に、どの分野が出題されるのかを把握しておくと、学習計画を立てやすくなります。

例えば、

  • 法律分野
  • 管理委託契約
  • 会計
  • 建物・設備
  • その他の管理事務

というように分野を分け、それぞれの理解度を確認しながら学習すると、自分の苦手分野も把握しやすくなります。

まとめ

管理業務主任者試験では、主に次の5分野から出題されます。

  1. 管理事務・管理者事務の委託契約
  2. 管理組合の会計
  3. 建物・附属施設の維持・修繕
  4. マンション管理適正化法
  5. その他の管理事務

法律だけでなく、会計や建物・設備など、マンション管理に関する幅広い知識が必要になることが管理業務主任者試験の特徴です。

試験勉強を始める際には、まず出題範囲全体を確認し、それぞれの分野をどのように学習するかを考えることが大切です。